不登校や発達特性のある子どもとの向き合い方
はじめに
「勉強しなさい。」
子どもを持つ保護者であれば、一度は口にしたことがある言葉かもしれません。
子どもの将来を思うからこそ。
勉強で困ってほしくないからこそ。
進学や就職の選択肢を広げてほしいからこそ。
そうした愛情から出る言葉です。
しかし実際には、
「勉強しなさい」
という言葉が、子どものやる気を下げてしまうことがあります。
特に不登校や発達特性のある子どもたちの場合、
この言葉が大きなプレッシャーになることも少なくありません。
ではなぜ、「勉強しなさい」が逆効果になってしまうのでしょうか。
この記事では、その理由と子どもとの向き合い方について考えていきます。
保護者が「勉強しなさい」と言ってしまう理由
まず理解しておきたいのは、
保護者が悪いわけではないということです。
親は子どもの未来を心配しています。
学校へ行けていない。
勉強が進んでいない。
周りとの差が開いているように見える。
そうした不安から、
つい勉強を促したくなります。
しかし、
その不安は保護者のものです。
子ども自身もまた別の不安を抱えています。
子どもはすでに分かっている
不登校の子どもたちと関わる中で感じることがあります。
それは、
本人が一番分かっている
ということです。
勉強が遅れていること。
学校へ行けていないこと。
将来への不安。
多くの子どもは理解しています。
だからこそ、
何度も
「勉強しなさい」
と言われると、
責められているように感じてしまうことがあります。
やる気は外から押し込めない
人は、
やらされることに対してやる気を持ちにくい生き物です。
例えば大人でも、
「今すぐこれをやってください」
と強制されると気持ちが重くなります。
一方で、
自分で決めたことには前向きに取り組めます。
子どもも同じです。
本当のやる気は、
内側から生まれるものです。
不登校の子どもが抱えているもの
不登校の子どもは、
勉強以前に心が疲れていることがあります。
人間関係。
学校環境。
自己否定。
不安。
孤独感。
こうした状態の中で、
勉強だけを求められると苦しくなってしまいます。
例えるなら、
骨折している人に
「走りなさい」
と言うようなものです。
まずは回復が必要です。
発達特性のある子どもの場合
発達特性のある子どもは、
興味のあることには驚くほど集中します。
しかし、
興味のないことには集中しづらいことがあります。
これは努力不足ではありません。
脳の特性によるものです。
だからこそ、
「もっと頑張りなさい」
だけでは解決しないことがあります。
勉強より先に必要なもの
私たちが大切だと思うのは、
勉強より先に自己肯定感を育てることです。
自己肯定感とは、
ありのままの自分を認められる感覚です。
自分を信じられるようになると、
挑戦する力が生まれます。
挑戦するから学びが始まります。
つまり、
自己肯定感は学びの土台なのです。
「できた」を増やす
勉強だけが成功体験ではありません。
朝起きられた。
外に出られた。
人と話せた。
作品を作れた。
最後までやり切れた。
こうした経験も立派な成功体験です。
小さな成功を積み重ねることで、
自信は育っていきます。
好きなことから始める学び
Enlavitでは、
好きなことから学びを始めることを大切にしています。
動画編集。
デザイン。
SNS発信。
イラスト。
企画。
発信。
好きなことにはエネルギーがあります。
そして、
好きだから続けられます。
続けるから成長します。
成長するから自信になります。
小さな経営者体験が教えてくれること
Enlavitでは、
小学生から大人まで参加できる小さな経営者体験を行っています。
商品を考える。
作る。
販売する。
発信する。
改善する。
こうした経験を通じて、
子どもたちは自然と学び始めます。
なぜなら、
自分ごとになるからです。
「売るためにはどうしたらいい?」
「もっと伝えるには?」
そこから、
国語や算数、コミュニケーション力も必要になります。
学びが実践につながるのです。
子ども食堂応援プロジェクトで得られるもの
子ども食堂応援プロジェクトでは、
社会とのつながりを学びます。
誰かのために行動する。
感謝される。
役に立つ。
その経験は、
自己肯定感を育てます。
そして、
「もっと頑張りたい」
という内側からの意欲につながります。
保護者ができる声かけ
「勉強しなさい」
の代わりに、
こんな言葉をかけてみてください。
- 今日はどんなことをしたの?
- 楽しかったことある?
- 最近気になっていることは?
- 頑張ってるね
- 教えてくれてありがとう
大切なのは、
評価より理解です。
子どもは理解されることで安心します。
学校の勉強だけが学びではない
もちろん勉強は大切です。
しかし、
学びは学校だけではありません。
社会との関わり。
人とのつながり。
挑戦する経験。
好きなことへの探究。
これらも大切な学びです。
そして、
そうした経験が将来につながることもあります。
まとめ
「勉強しなさい」が逆効果になるのは、
子どもが怠けているからではありません。
心が疲れている。
自信を失っている。
不安を抱えている。
そんな背景があるからです。
だからこそ、
まず必要なのは安心感です。
自己肯定感です。
好きなことへの挑戦です。
Enlavitでは、
動画編集やデザインなどのスキルだけでなく、
小さな経営者体験や子ども食堂応援プロジェクトを通じて、
子どもたちが自信を取り戻し、自分らしい未来へ進める学びを大切にしています。
「勉強しなさい」ではなく、
「あなたの可能性を信じているよ」
そんなメッセージが子どもたちの未来を支えるのかもしれません。
この記事を書いた人
相田 師佐
合同会社縁紡 代表社員
千葉県松戸市を拠点にオンラインスクール「Enlavit(エンラヴィット)」を運営。
右耳ムンプス難聴の経験を持ち、不登校や発達特性など生きづらさを抱える方への支援活動を行う。動画編集・デザイン・SNS発信・小さな経営者体験・子ども食堂応援プロジェクトを通じて、「好き」を未来につなげる学びを提供している。

