自分らしさを大切にするボテうさのおはなし
はじめに

「どうして自分だけ、みんなと同じようにできないんだろう」
「一生懸命がんばっているのに、うまくいかない」
「自分には、いいところがないのかもしれない」
子どもの頃、このように感じた経験はありませんか?
周りの人が簡単そうにできていることが、自分には難しい。
ちゃんとやろうと思っているのに、途中で集中できなくなってしまう。
誰かに注意されたり、笑われたりするたびに、
「みんなと同じようにできない自分は、だめなのかな」
と感じてしまうことがあります。
そんな子どもたちの心に、そっと寄り添いたいという思いから生まれたのが、
『みんなとちがう。でも、ぼくは ぼくのままでいい。―ボテうさのおはなし―』
です。
この絵本には、人と違っていても、自分らしく生きていいというメッセージを込めています。
「みんなと同じようにできない」と感じる子どもたちへ
学校や家庭、習い事など、子どもたちはさまざまな場所で人と比べられることがあります。
- テストの点数
- 運動の得意・不得意
- できるようになるまでの早さ
- 集中できる時間
- 友達との関わり方
- 自分の気持ちを伝える力
周りの子ができていることを自分だけできないと、
「自分はみんなより劣っている」
と感じてしまうことがあります。
しかし、子どもの成長する速さや得意なこと、苦手なことは一人ひとり違います。
すぐにできる子もいれば、ゆっくり時間をかけて覚える子もいます。
たくさん話すことが好きな子もいれば、静かに考えることが好きな子もいます。
みんなと一緒に過ごすと安心する子もいれば、一人の時間を大切にしたい子もいます。
どちらが正しくて、どちらが間違っているということではありません。
違うことは、決して悪いことではないからです。
ちょっぴり不器用な「ボテうさ」
この絵本に登場するボテうさは、ちょっぴり不器用なうさぎです。
ボテうさは、いつも一生懸命。
やる気だって、ちゃんとあります。
それでも、なかなか思いどおりにできません。
がんばっているのに失敗してしまったり、周りのみんなとは違う行動をしてしまったりします。
そんな自分を見て、ボテうさは悩みます。
「どうして、ぼくだけちがうんだろう」
「みんなみたいにできたらいいのに」
誰かと比べるたびに、自分のことが少しずつ嫌になってしまいます。
でも、本当にみんなと同じでなければいけないのでしょうか?
できることや苦手なこと。
好きなことや嫌いなこと。
考え方や感じ方。
進む速さや、立ち止まる時間。
そのすべてが、一人ひとり違っていて当たり前です。
違うことは「間違い」ではない
私たちは、無意識のうちに誰かが決めた「普通」に自分を合わせようとしてしまいます。
その普通から少し外れただけで、
「自分はだめなのではないか」
「自分には価値がないのではないか」
と思ってしまうことがあります。
しかし、その子にしか見えない景色があります。
その子にしか気づけないことがあります。
時間がかかるからこそ、丁寧にできることがあります。
たくさん失敗したからこそ、誰かの失敗に優しくなれることもあります。
人とは違う感性が、誰かを笑顔にすることもあります。
今は苦手に見えることが、いつかその子だけの個性や強みになるかもしれません。
「みんなと違う」ということは、その子だけの大切な個性です。
この絵本で伝えたいこと
この絵本で一番伝えたいのは、
「何でも上手にできなくても大丈夫」
ということです。
上手にできない日があっても大丈夫。
途中で疲れてしまっても大丈夫。
失敗して、泣いてしまっても大丈夫。
誰かと違っていても大丈夫。
大切なのは、完璧にできることではありません。
できない自分を責め続けるのではなく、
「それでも、ぼくはぼくでいい」
と思えることです。
自分を好きになることは、簡単ではないかもしれません。
誰かに「そのままでいいよ」と言われても、すぐには信じられないこともあります。
それでも少しずつ、
- できなかったことだけでなく、できたことにも目を向ける
- 苦手なところだけでなく、自分の好きなところを見つける
- 誰かと比べるのではなく、自分なりの成長を喜ぶ
このような経験を積み重ねることで、
「ぼくは、ぼくのままでいい」
と思える気持ちが育っていくのだと思います。
子どもだけでなく、大人にも読んでほしい絵本
この絵本は、子どもたちだけのために作ったものではありません。
子育てをしているお父さん、お母さん。
子どもと関わる先生や支援者の方。
周りと比べて自信をなくしている方。
自分のことをなかなか好きになれない方。
子どもの頃に傷ついた気持ちを、今も心の中に抱えている方。
そんな大人の方にも、読んでいただきたい一冊です。
子どもが失敗したとき、つい、
「どうしてできないの?」
と言ってしまうことがあるかもしれません。
親も先生も、子どものことを大切に思っているからこそ、
「できるようになってほしい」
「将来、困らないようにしてあげたい」
と願います。
しかし、その言葉を受け取った子どもは、
「できない自分は愛されない」
と感じてしまうことがあります。
必要なのは、何でも許すことではありません。
できないことを、そのままにすることでもありません。
まずは、
「できなかったけれど、がんばっていたね」
「あなたには、こんないいところがあるよ」
「ゆっくりでも大丈夫だよ」
と、その子の気持ちや存在を受け止めることです。
安心できる場所があるからこそ、子どもはもう一度挑戦できます。
失敗しても大丈夫だと思えるから、新しい一歩を踏み出せます。
誰かに認めてもらった経験が、いつか自分自身を認める力になっていきます。
ボテうさは特別なヒーローではありません
ボテうさは、何でも上手にできる特別なヒーローではありません。
失敗することもあります。
迷うこともあります。
落ち込むこともあります。
それでも、ボテうさはボテうさです。
できないことがあっても、その存在の価値がなくなるわけではありません。
誰かと違っていても、愛されていい。
うまくできない日があっても、笑っていい。
自分の歩幅で、自分の道を進んでいい。
そんな思いを、ボテうさのお話に込めました。
親子で読んだあとに伝えてほしい言葉
この絵本が、
「みんなと違う自分はだめなのかもしれない」
と悩んでいる子どもの心に、そっと寄り添う一冊になれば嬉しいです。
そして、親子で読み終わったあとに、
「あなたは、あなたのままでいいよ」
「どんなあなたも大切だよ」
と伝えるきっかけになればと思っています。
人と違うことは、弱さではありません。
今はまだ、自分のよさに気づいていないだけかもしれません。
誰かと同じになろうとしなくても大丈夫です。
自分だけの好きなこと。
自分だけの得意なこと。
自分だけの感じ方。
その一つひとつが、その人らしさをつくっています。
こんな方におすすめです
この絵本は、次のような方におすすめです。
- 人との違いに悩んでいるお子さま
- 自分に自信を持てないお子さま
- 失敗を怖がってしまうお子さま
- 子どもの自己肯定感を育てたい保護者の方
- 子どもへの声のかけ方に悩んでいる方
- 保育・教育・子育て支援に関わっている方
- 自分らしく生きることの大切さを伝えたい方
- 大切な人へ心温まる絵本を贈りたい方
まとめ|ぼくは、ぼくのままでいい
みんなとちがう。
でも、ぼくは ぼくのままでいい。
この言葉が、必要としている人の心に届きますように。
親子で一緒に読む絵本として。
大切な方への贈り物として。
そして、自分自身の心に寄り添う一冊として。
ボテうさのお話を読んでいただけたら嬉しいです。
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『みんなとちがう。でも、ぼくは ぼくのままでいい。―ボテうさのおはなし―』
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