はじめに
私は右耳に不自由があります。
日常生活の中で、ほんの少しの不便や聞き取りづらさだけでなく、
「この先、自分はどうやって生きていくのだろうか」
という不安と、常に向き合ってきました。
障がいを持っていると、将来への不安は自分だけのものではありません。
家族、特に親にとっても大きな心配になります。
「ちゃんと働けるのか」
「自立して生きていけるのか」
そうした言葉にされない想いを感じながら、
同時に、自分自身が一番その不安を抱えていました。
だからこそ、強く思うようになりました。
ただ守られる側でいるのではなく、
自分自身が目標を持ち、挑戦し、夢を叶える側になりたいと。
そしてその姿が、同じように不安を抱えている誰かにとって、
「自分にもできるかもしれない」と思えるきっかけになればいい。
そう考えるようになったことが、すべての始まりです。
私は現在、合同会社縁紡で「島うさぎコーヒー」と「島のおやつ」というブランドを通して、
コーヒーと生わらび餅の卸と小売を行っています。
島うさぎコーヒー
豆の種類や難しい知識で選ぶのではなく、
“その時の気分”で選べるコーヒーです。
朝、少し前向きになりたいとき。
何かに挑戦しようとするとき。
疲れて、少し立ち止まりたいとき。
人はその瞬間ごとに、求めるものが違います。
だからこそ、コーヒーを“味”ではなく“感情”で選ぶ。
それが、日常の中で自分自身と向き合う小さなきっかけになると考えています。
コーヒーは、ただ飲むものではなく、
気持ちを切り替えるスイッチのような存在です。
一杯のコーヒーで、少しだけ前を向ける。
そんな体験を届けたいと思っています。
島のおやつ
どこか懐かしく、ほっとできる時間を届ける存在です。
中でもわらび餅は、やわらかく優しい甘さで、
食べた人の心をふっと緩めてくれます。
忙しい日々の中で、
ほんの少しでも肩の力を抜ける時間。
誰かと一緒に食べてもいいし、
一人でゆっくり味わってもいい。
そのひとときが、心の余白になる。
そんな存在でありたいと考えています。
共通点
縁紡の「島うさぎコーヒー」と「島のおやつ」。
この二つに共通しているのは、
“人の気持ちに寄り添う”という想いです。
強く背中を押すのではなく、
そっと隣にいるような存在。
無理に頑張らなくてもいい。
でも、少しだけ前に進める。
そんなきっかけをつくることを大切にしています。
夢
そして、私の夢はこの先にあります。
それは、障がいを持った方が安心して働ける場所をつくることです。
働くことに対して不安を感じている人は多くいます。
それは能力の問題ではなく、環境の問題であることも少なくありません。
理解されないこと。
自分のペースで働けないこと。
失敗を許されない空気。
そうした積み重ねが、自信を奪っていきます。
だからこそ、私は考えています。
安心して挑戦できる場所。
自分のペースで成長できる場所。
そして、失敗してもいいと思える場所。
そんな環境をつくりたい。
ただ働くだけの場所ではなく、
「ここにいていい」と思える居場所のような空間。
そこから少しずつ自信を取り戻し、
自分の可能性を信じられるようになる。
そんな循環を生み出したいと考えています。
最後に
私自身、まだ道の途中です。
不安がなくなったわけではありません。
むしろ今でも、迷うことや悩むことはたくさんあります。
それでも、挑戦し続けることでしか見えない景色があると信じています。
だからこそ、まずは自分が一歩踏み出す。
その一歩が、誰かの一歩につながると信じて。
「島うさぎコーヒー」と「島のおやつ」は、
単なる商品ではありません。
そこには、誰かの心に寄り添いたいという想いと、
未来を変えていきたいという意思が込められています。
小さな一杯のコーヒーと、ひとつのおやつから始まる変化。
それがやがて、人の人生にとって大きな意味を持つものになる。
そんな未来をつくっていきたい。
自分が夢を叶えることで、
誰かの「できるかもしれない」に変わる。
その連鎖を生み出していくこと。
それが、私の夢です。

